事業や会社を運営していると、設備投資が必要になったり、予想していなかった事態に陥ったりすることがあります。
しかし、そのような時に対応できる資金が常に十分にあるわけではありません。
ビジネスローンは、そうした急な出費に対応できない経営者の心強い味方になってくれます。
ただし、ビジネスローンを利用するには審査に通る必要があります。
審査条件や難易度は会社によりさまざまで、条件の厳しいものもあれば、比較的通りやすいものもあります。
なお、誰でも借りられる審査が甘いビジネスローンは存在しません。
ここでは、人気の高いおすすめのビジネスローンを19社ご紹介しています。
また、審査手続きをなるべくスムーズに進めるコツなども解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ページContents
ビジネスローン専門
– | アイフルビジネスファイナンス 「事業者向けビジネスローン」 | キャレント 「スーパーローン」 | アクト・ウィル 「ビジネスローン」 | オージェイ 「無担保融資」 | ビジネスパートナー 「スモールビジネスローン」 | 三鷹産業 「ビジネスローン」 | ニチデン 「事業者ローン」 | クラウドバンク・フィナンシャルサービス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
年率 | 3.1%~18.0% | 7.8%~18.0% | 7.5%~15.0% | 10.0%~18.0% | 9.98%~18.0% | 6.0%~18.0% | 4.8%~17.52% | 4.0%~20.0% |
最大限度額 | 1,000万円 | 500万円 | 1億円 | 2,000万円 | 500万円 | 1,000万円 | 1億円 | 10億円 |
融資スピード | 最短即日 | 最短即日 | 最短即日 (審査時間最短60分) | 最短即日 | 最短5日 | 最短即日 | 最短即日 | 1~2週間 |
融資形式 | 証書貸付 | 当座貸越 | 証書貸付 | 証書貸付 | 当座貸越(カードあり) | 証書貸付 | 証書貸付 | 証書貸付 |
融資対象 | 法人 個人事業主 | 法人 | 法人 | 法人 個人事業主 | 法人 個人事業主 | 法人(中小企業) 個人事業主 | 法人 個人事業主 | 法人 個人事業主 |
返済期間 | 最長60カ月 | 最長120カ月 | 最長36カ月 | 最長36カ月 | 最長60カ月 | 最長36カ月 | 最長20年(240カ月) | 最長60カ月 |
担保 | 原則不要 | 原則不要 | 原則不要 | 原則不要 (審査結果により必要となる場合がある) | 原則不要 | 原則不要 (審査結果により必要となる場合がある) | 原則不要 | ・不動産 ・有価証券 ・預金担保 ・売掛債権 |
保証人 | 原則不要 (法人の場合は代表者の連帯保証が必要) | 原則不要 | 原則不要 | 原則不要 (法人の場合は代表者の連帯保証が必要) | 原則不要 (法人の場合は代表者の連帯保証が必要) | 原則不要 (・審査結果により必要となる場合がある ・法人の場合は代表者の連帯保証が必要) | 原則不要 (法人の場合は代表者の連帯保証が必要) | 必要 |
アイフルビジネスファイナンス
- 来店なしの最短即日融資も可能
- 限度額は最大1,000万円
- 事業者向けのローン商品が豊富
アイフルビジネスファイナンスのビジネスローンは、法人・個人事業主を対象としたローンです。
最短即日融資が可能で、来店なしで契約することができます。
最大1,000万円まで融資可能ですが、金利は3.10%~18.0%と少し高めの設定となっています。
ビジネスローンは一括での借入となり、その後は返済していくだけになります。
繰り返し利用したい方は事業者用のカードローンを選びましょう。
ビジネスローンの他にも、事業者向けのカードローン、不動産担保型のローン、売掛債権ファクタリングなど、様々なニーズに合わせた商品が提供されています。
キャレントスーパーローン
- 全国の銀行に振り込み対応
- 平日14時までに審査完了すれば即日融資も可能
- 三菱東京UFJ銀行口座を持っていると口座振替で返済できる
キャレントスーパーローンは、法人のみを対象としたビジネスローンです。
全国展開しており、全国のどの銀行にも振込してくれます。
ネット申し込みは24時間365日受け付けており、平日14時までに審査が完了できれば即日融資も可能です。
返済は銀行振込が基本となりますが、三菱東京UFJ銀行口座を持っている場合は自動引落しで返済できます。
最高限度額は500万円と低め、金利も7.8%~18.0%と高く、大きな融資を希望する方向けではありません。
また、証書貸付なので追加融資の場合は再審査が必要となります。
アクト・ウィル
- 年商5,000万円以上の法人が対象
- 融資限度額最大1億円
- 最短60分の即日融資
- 30日間の無利息期間キャンペーンあり
アクトウィルのビジネスローンは、年商5,000万円以上の法人を対象としています。
申し込み条件は少し厳しめですが、最大1億円の融資が可能です。
即日融資が可能で、審査は最短60分と非常にスピーディに対応してくれます。
また、小切手や手形を持っている場合は30日間無利息で利用できる新規貸付キャンペーンも行っています。
ビジネスローン以外にも、信用保証融資、不動産担保融資、商業手形割引といった様々な事業者向け融資がそろっています。
オージェイ
- 最短即日審査回答
- 面談が必須なので、来店または指定した場所へ担当者が来てくれる
- 高額融資を希望する場合は不動産担保融資もあり
オージェイの無担保融資は、法人・個人事業主を対象としたビジネスローンです。
早ければ当日中に審査結果を連絡してくれます。
融資額は最大2,000万円とそれなりに高額です。
これ以上の融資を希望する場合は、不動産担保融資などもそろっているのでそちらに申し込むとよいでしょう。
面談するためオージェイに来店する必要がありますが、行けない場合は担当者が出向いてくれます。
面談ができる日時、来てもらう場合は場所も伝えておきましょう。
ビジネスパートナー
- カード発行ができる
- マイページで振込手続き可能
- 申し込みから融資まで最短5日
ビジネスパートナーのスモールビジネスローンは、カードも利用できる利便性の高いビジネスローンです。
カードを発行してもらった場合はセブン銀行ATMで借入・返済が可能で、カードなしの場合はマイページから振込手続きができます。
申込から融資まで最短でも5日はかかるので、利用できるようになるまで少し時間がかかるのが少々残念なポイントです。
三鷹産業
- 取引可能地域が限定されている
- 長い実績を持つ老舗ローン会社
- 即日融資にも対応
三鷹産業のビジネスローンは、中小企業と個人事業主を対象としたローン商品です。
取引可能地域は「大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県の関西一円、並びに三重県、愛知県、岡山県」と限定されています。
老舗のビジネスローン会社で実績やノウハウがしっかりしており、信頼性が高いのも大きなポイントです。
審査の前に面談が必須となっており、来店または都合の良い場所を指定して担当者に来てもらうことになります。
スムーズに審査が進めば即日融資にも対応しています。
ビジネスローンの他にも、不動産担保ローンや商業手形割引、個人事業主を対象としたフリーローンなども提供しています。
ニチデン
- 老舗の中小消費者金融
- 相談すれば1億円以上の融資も可能
- 対象地域が限定されている
ニチデンは老舗の中小消費者金融で、フリーローンをはじめ不動産担保ローンや事業者ローンを取り扱っています。
事業者ローンは法人・個人営業主を対象としており、相談すれば1億円以上の融資も可能です。
返済期間も最長20年と非常に長く、ゆとりをもって返済していくことができます。
内容はとても魅力的なのですが、融資地域は「大阪府・京都府・兵庫県・和歌山県・奈良県・滋賀県・三重県」と限定されているのがデメリットです。
クラウドバンク・フィナンシャルサービス
- クラウドファンディングを利用したビジネスローン
- 融資額は最大10億円
- 融資までに時間が長く、担保と保証人が必要
クラウドバンク・フィナンシャルサービスのビジネスローンは、クラウドファンディングを利用したローン商品です。
最大10億円まで借りることができ、かなりの大型融資が期待できます。しかし、クラウドファンディングを利用するため、融資に1~2週間かかるので融資スピードには期待できません。
また、担保と保証人を必ず用意する必要があります。
ノンバンク系ビジネスローン
– | オリックス・クレジット 「VIPローンカードBUSINESS」 | プロミス 「自営者カードローン」 | オリコ 「Crest for Biz(クレストフォービズ)」 | セゾンファンデックス 「個人事業主専用カードローン」 | アイフル 「事業サポートプラン(無担保ローン)」 | アコム 「ビジネスサポートカードローン」 |
---|---|---|---|---|---|---|
年率 | 6.0%~17.8% | 6.3%~17.8% | 6.0%~18.0% | 6.5%~17.8% | 3.0%~18.0% | 12.0%~18.0% |
最大限度額 | 500万円 | 300万円 | 300万円 | 500万円 | 500万円 | 300万円 |
融資スピード | 最短即日 | 最短即日 | 数日 | 最短即日 | 審査回答最短翌日 | 最短即日 |
融資形式 | カードローン | カードローン | カードローン | カードローン | カードローン | カードローン |
融資対象 | 法人 個人事業主 | 個人事業主 | 個人事業主 | 個人事業主 | 法人 個人事業主 | 個人事業主 |
返済期間 | 最長10年2カ月(122回) | 最長6年9カ月(80回) | 最長159カ月 | 最長5年(60回) | 最長10年(120回) | 最長8年7カ月(89回) |
担保 | 不要 | 不要 | 不要 | 不要 | 原則不要 | 不要 |
保証人 | 不要 | 不要 | 不要 | 不要 | 原則不要 (法人の場合は代表者の連帯保証が必要) | 不要 |
オリックス・クレジット
- 審査時間最短60分、即日融資も可能
- 事業性資金だけでなくプライベートでの利用もできる
- カードローンタイプで全国どこでも利用できる
オリックスクレジットのVIPローンカードBUSINESSは、プライベートでの利用も可能なビジネスローンです。
担保や保証人も不要、最短60分審査で即日融資も可能なスピーディな対応が特徴です。
カードローンタイプなので対応しているATMなら全国どこでも利用できます。
金利は6.0%~17.8%、限度額は最高500万円となっているので、ビジネスローンのスペックとしては少々物足りないかもしれません。
プロミス
- 自営業者専用のカードローン
- プライベートでの利用も可能
- 枠内であれば繰り返し利用できる
プロミスは大手消費者金融のひとつで、長い実績を持っています。
提供されている自営者カードローンは、最大300万円まで融資可能な個人事業主向けの商品です。
即日融資が可能で、プライベートでの利用もOKという非常に柔軟なローンです。
融資額は大きくありませんが、カードローン型なので契約した限度額の範囲内なら何度でも利用できます。
オリコ
- 個人事業主専用のカードローン
- カードローン型だから繰り返し利用できる
- 条件を満たすと金利が最大2%優遇される
オリコのCrest for Biz(クレストフォービズ)は、個人事業主専用のカードローン型ビジネスローンです。
金利は6.0%~18.0%とノンバンク系のビジネスローンとしては平均的ですが、一定の条件を満たすことで最大2.0%の金利優遇を受けることができます。
最大限度額は300万円と高くはありません。高額融資を希望する場合は「ビジネスサポートプラン」を利用することができます。
セゾンファンデックス
- 振込は手続きから最短数十秒
- ATM取引手数料無料
- 即日融資には非対応
セゾンファンデックスの「個人事業主専用カードローン」は、最大500万円まで借りることができるビジネスローンです。
即日振込が可能で、インターネットから振込手続きを行えば最短数十秒で登録口座にお金を振り込んでもらうことができます。
全国14万5千台のATMで取引手数料が0円となっており、使い勝手の良いビジネスローンです
アイフル
- カードローン型なので提携ATMで繰り返し取引可能
- 不動産担保ローンなら1億円まで借りられる
- 審査は最短翌日回答
アイフルの「事業サポートプラン」は、ノンバンクでは数少ない法人も利用できるビジネスローンです。
カードローン型でとても使い勝手がよく、提携ATMならどこでもお金を引き出すことができます。
限度額は最大500万円までですが、不動産担保ローンを利用すれば1億円まで借りることができます。
唯一のデメリットは即日融資ではないことですが、それでも翌日には審査回答してもらえます。
アコム
- 即日融資が可能
- カードローンからの切り替えもできる
アコムの「ビジネスサポートカードローン」は、即日融資も可能なビジネスローンです。
限度額は300万円まで、金利は12.0%~18.0%と平均的な数値です。
カードローンからビジネスローンに切り替えることもできるので、会社勤めから独立した方にも対応しています。
銀行系ビジネスローン
– | GMOあおぞらネット銀行 「あんしんワイド」 | 三井住友銀行 「ビジネスセレクトローン」 | 三菱UFJ銀行 「Biz LENDING」 | りそな銀行 「活動力」 | 東京スター銀行 「スタービジネスカードローン」 |
---|---|---|---|---|---|
年率 | 0.90%~12.0% | 最低2.125%~ | 15%未満 | 6.0%~14.0% | 4.5%~14.5% |
最大限度額 | 1,000万円 | 1億円 | 1,000万円 | 500万円 | 1,000万円 |
融資スピード | 最短2営業日 | 約1カ月 | 最短2営業日 | 1週間からそれ以上 | 審査回答最短5日 |
融資形式 | 当座貸越(融資枠型) | 証書貸付 | 証書貸付 | 当座貸越(カードローン) | 当座貸越(カードローン) |
融資対象 | 法人 | 法人 | 法人 | 法人 個人事業主 | 法人 個人事業主 |
返済期間 | 12カ月(1年ごとの更新) | 最長7年 | 元金均等返済の場合:6カ月以内 期日一括返済の場合:3カ月以内 | 法人:3年(1年毎の定期審査、3年毎の継続審査あり) 個人事業主:1年(1年毎の定期審査あり) | 1年 (1年ごとに自動更新) |
担保 | 不要 | 不要 (ただし、担保を用意することで最大3億円まで申込可能) | 不要 | 不要 | 不要 |
保証人 | 不要 | 第三者保証不要 (ただし、代表取締役全員の連帯保証が必要) | 不要 | 原則不要 (法人の場合は代表者の連帯保証が必要) | 不要 |
GMOあおぞらネット銀行
- 口座を持っている法人会員が対象のビジネスローン
- カードはないが融資型なので繰り返し利用可能
- 最短2営業日で審査回答
GMOあおぞらネット銀行の「あんしんワイド」は、同銀行の法人口座を持っている方が対象となっています。
それに加え、下記の条件のいずれかを満たす必要があります。
1.法人口座に直近7カ月分以上の連続した入出金明細がある
引用:GMOあおぞらネット銀行「あんしんワイド」
2.freee入出金管理 with GMOあおぞらネット銀行で直近7カ月分以上の連続した入出金明細を同期している
3.GMOインターネットグループ各社から、当社所定のお客さま情報が当社へ連携されることに同意いただける
限度額内で繰り返し利用できる融資枠型となっており、最大限度額1,000万円、金利0.90%~12.0%とスペックも悪くありません。
審査は最短2営業日となっています。また、銀行口座の取引データを利用して審査を行うため、決算書などの提出が不要という特徴があります。
三井住友銀行
- 業歴2年以上の実績のある中小企業が対象
- 最大1億円融資、担保があれば最大3億円
- 融資まで1カ月かかる
三井住友銀行「ビジネスセレクトローン」は、業歴2年以上の中小企業を対象としたビジネスローンです。
取扱い地域が限定されているので、会社がその地域に所在しているか確認する必要があります。
最大1億円まで融資可能ですが、担保があれば最大3億円まで申し込むことができます。金利は最低2.125%で上限金利の関しては記載がありません。
手続きをするために来店する必要があり、融資までは約1カ月ほどかかります。
三菱UFJ銀行
- 申し込みから融資すべてオンラインで完結するビジネスローン
- 三菱UFJ銀行を利用している法人が対象
- 最短2営業日で入金可能
三菱UFJ銀行の「Biz LENDING」は、オンラインで借入ができる中小企業向けのビジネスローンです。
対象となるのは三菱UFJ銀行を利用している法人のみとなっています。
口座の取引状況を基に審査を行うので、本来必要な決算書の提出は不要で、本人確認書類だけで審査可能です。
申し込みから融資まですべてオンラインで完結し、最短2営業日で融資可能と非常にスピーディです。
りそな銀行
- カードローン型で繰り返し取引が可能
- 口座があれば来店不要で契約できる
- 利用条件が少し厳しい
りそな銀行の「活動力」はカードローン型のビジネスローンです。利用には事業用口座の開設が必要になります。
その他にも、りそな銀行で他の融資を受けていないこと、保証会社であるアイフルの保証が受けられるなど、クリアすべき条件がいくつかあります。
原則来店不要で契約できますが、口座がない場合は来店が必要です。
東京スター銀行
- インターネットやカードで借入・返済が可能
- 保証人や担保は必要なし
- 審査は最短5日で回答
東京スター銀行の「スタービジネスカードローン」は、法人・個人事業主が利用できるカードローンです。
最大1,000万円まで融資可能で、金利も4.5%~14.5%と低くめに設定されています。アイフル株式会社が保証会社となっているので、保証人や担保は不要です。
審査回答は最短5日となっていますが、融資までは最低でも1週間はかかります。
ビジネスローンとは?
ビジネスローンは、様々な金融機関で提供されている法人経営者や個人事業主を対象としたローン商品です。
取り扱っている機関は、銀行からノンバンクである消費者金融まで数多くあり、それぞれ異なる特徴を持っています。
- 都市銀行(メガバンク)
- 地方銀行
- ネット銀行
- 信用金庫
- 消費者金融
- 信販会社
銀行系のビジネスローンは、金利が低めに設定されていますが、審査が少し厳しめです。
ノンバンクのビジネスローンは、金利が高く設定されていますが、審査は銀行と比べると通りやすい傾向にあります。
また、一部の商品では即日融資も可能です。
ビジネスローンの融資方法は2つ
ビジネスローンの融資方法は、当座貸越と証書貸付の2種類あります。
ローンを提供している会社や機関、商品によって2つのうちどちらか、または両方の契約方法を提供しているところもあります。
ビジネスローンをどのように運営するかよく考えて、適切な物を選びましょう。
当座貸越は限度枠内で何度でも利用できる
当座貸越は設定された極度額内で何度も繰り返し利用できる方法です。
極度型、融資枠型とも呼ばれ、カードローンもこのタイプに含まれます。
この融資タイプは、ピンチの時にすぐに対応できるという手軽さがあります。
また、完済してある状態であれば利息なども発生しなので、使わずに手元に置いておくことが可能です。
ただし、その手軽さゆえに頼りきりになってしまうという危険性があります。事業が傾いたときに、立て直しを行う代わりにビジネスローンで自転車操業をしてしまう事のないように注意しましょう。
また、金利は比較的高め、最大限度額は低めに設定されていることが多いです。
証書貸付は一括で振り込まれる
証書型は、一回使い切りタイプの融資方法です。契約後、一括で設定された全額が振り込まれ、後は返済していくだけになります。
追加で借り入れるには再度審査に通らなくてはならないので、ピンチの時にすぐ対応できないというデメリットがあります。
一回だけの利用なので返済していきやすく、繰り返しの利用で後々まで負担を抱えるという状況にはなりにくい方法です。
ビジネスローンは自由に利用できる?
ビジネスローンは、事業の範囲内に限り自由に利用することができます。
・開業資金
・設備投資
・運営資金
・取引先への支払い
・事業に関わる各種支払い
一部ノンバンク系のビジネスローンは生活費としても利用できるものもありますが、基本的にビジネスローンは個人的なことには利用できません。生活費や冠婚葬祭、その他個人的な支払いなどには利用しないように気を付けましょう。
ビジネスローンの審査は甘い?
ビジネスローンは、銀行のプロパー融資と比べると審査に通りやすく、即日融資も可能としているところもあります。
しかし、個人向け融資と比べると融資額は大きくなるため、企業にもそれなりの実績や営業歴がなければ審査に通るのは難しくなります。
会社の営業履歴や申込者本人の属性、返済能力や信用情報などもしっかり確認されるので、「審査が甘い」ということはありません。
プロパー融資とは、保証会社の保証を受けないで直接銀行から借りる方法です。
保証料が不要で限度額に上限がないというメリットがあります。しかし、融資してもらうには確かな実績が必要で、審査もかなり厳しいものとなっています。
ビジネスローン専門業者は審査に通りやすい
どのようなビジネスローンでも審査はしっかり行われているので、トラブルや不正を見逃してもらえたりするようなことはありません。
しかし、必要な条件を満たしている事業主には積極的に融資を行います。
その中でもビジネスローン専門の業者は、ローンの目的と対象が絞られているため、比較的審査に通りやすい傾向があります。
ビジネスローン会社としての実績やノウハウが豊富なので、様々な状況への提案や柔軟な対応などが期待できます。
ビジネスローンのメリット
年収の3分の1以上の金額でも借りられる
ビジネスローンは総量規制の対象になっていないので、一般のカードローンのように、年収の3分の1までしか融資できないということはありません。
ただ、いくら総量規制の対象にならないとはいえ、上限が定められていないというわけではありません。
また、実際に借りられる金額は審査結果とそれぞれのビジネスローンが定めている最大限度額によります。
即日融資に対応しているところもある
ビジネスローンの中には即日融資に対応しているものもあります。
特に消費者金融で提供されているローンは、即日融資も可能な会社が多くあります。
即日融資に対応していないところでも、遅くとも1~2週間程度で融資してもらえます。
プロパー融資で借りる場合は最低でも1カ月はかかることが多いため、ビジネスローンは全体的に融資スピードが速いといえるでしょう。
担保や保証人が原則不要
利用するビジネスローンにもよりますが、基本的には審査基準をしっかり満たしているなら担保や保証人は不要となることが多いです。
ただ、法人の場合は会社の代表者を連帯保証人とする必要があります。
その他に担保や保証人が必要になるケースは、不動産担保型のビジネスローンを申し込んだ時などです。
ビジネスローンのデメリット
プロパー融資より利用限度額が低い
ビジネスローンの最大限度額は、低いところで300万円、高いところで10億円程度で設定されています。
特に多いのが500万円~1,000万円の価格帯です。
しかし、審査に通っても最大限度額まで借りられることは少ないので、実際に借りられる金額はだいぶ引き下げられます。
プロパー融資の場合、銀行からの信用を得られればいくらでも借りられるので、実質上限はありません。
ビジネスローンだと借りられる金額が大きく制限されてしまうので、億単位の融資が必要な方はプロパー融資を選んだ方がよいでしょう。
プロパー融資より金利の設定が高め
ビジネスローンの上限金利は10%~18%となっているところが多く、これは一般的なカードローンとほぼ同じ水準です。
対して、プロバー融資は上限金利2%台で設定されており、利息負担は少なくなっています。
公的機関からの融資が受けにくくなる
ビジネスローンを利用すると、その後プロパー融資や公的機関で融資を受ける際に審査に通りにくくなる可能性があります。
カードローンを利用している住宅ローンを契約しにくくなるのと同じように、ビジネスローンを利用していると資金繰りや返済能力に問題があると判断されやすくなります。
また、ビジネスローンはプロパー融資が利用できなかった場合に利用されることが多いというのも、信用が低くなる要因のひとつになっています。
経営不振に陥ること自体は様々な事情があるため仕方がないことですが、不必要に何度もビジネスローンを利用するような状況はできるだけ避けるべきでしょう。
開業資金として利用できない事が多い
ビジネスローンはほとんどの場合、開業資金として利用できません。
開業資金に利用可能としているところでも、要相談なケースが多いです。
開業資金として利用できない理由の一つとして、ビジネスローンの申し込みには決算書の提出が必要になることが挙げられます。
決算書は事業の収支をまとめた書類で、事業年度を終えるごとに作成されます。
つまり、決算書を提出するには最低でも1年以上の事業実績が必要になるため、基本的にビジネスローンは開業資金として利用できないのです。
ビジネスローンの審査基準
ビジネスローンの審査では会社の経営状況や財務状況などが重要になってきます。
細かな基準は会社により異なりますが、一般的に申し込みの際に提出する情報は下記のようになっています。
・事業主・会社代表者の信用情報
・資金の使用目的
・事業実績(業歴)
・決算書の内容
・納税状況
一般的なローンやキャッシングと同じように、申し込む本人、または代表者として登録する方の信用情報に傷があると審査には通りません。
会社に関する情報はビジネスローン審査では特に重要になります。
決算書や納税証明書などは、会社の業績や正しく会社を経営しているのかを証明する大事な書類です。
資金の使用使途に関しては、事業計画書を作成して、現在の状況と将来的な利益、利益を得るために必要なものと不足しているものなどを記載するとよいでしょう。
漠然とした目的よりも、ある程度の根拠に基づいた計画書を出した方が印象はよくなります。
ビジネスローン審査をスムーズに進めるポイント
誰を対象としているか確認する
ビジネスローンは、個人事業主や法人が利用できるローンですが、商品や会社によっては個人事業主のみ、または法人のみと、利用対象を限定していることがあります。
そのため、会社が定めている対象者を確認せずに申しこんでしまうと審査に落とされ、信用情報に申し込み記録が残ったり、時間的ロスが発生したり、次の申し込みに影響が及びます。
申し込む前に必ず対象になっているか確認しましょう。
税金などはすべて支払っていること
税金をしっかり払っていないと審査に通るのが難しくなります。
故意にしろ、うっかりにしろ税金を滞納しているという状況は、信用に関わり、また返済能力がないと判断されます。
中小ビジネスローンの場合だと、税金を滞納していても返済能力があれば融資してくれることもあるようですが、基本的には好ましい状況ではありません。
審査に通る可能性を下げないように、必要な支払はすべて行いましょう。
必要な書類をすべて集めておく
審査に必要な書類は個人事業主と法人代表者で異なります。
個人事業主
・本人確認書類
・収入証明書(確定申告書)
・事業計画書、など
法人
・代表者の本人確認書類
・決算書
・事業計画書、など
ビジネスローンの審査ではこれらの書類が提出されない限り審査が始まらないので、申し込む前にすべて揃えてすぐに提出できるようにしておきましょう。
記入ミスがないようによく確認する
記入ミスがあると、確認作業や情報の再提出、さらには申込者への信用の低下などで審査が長引いたり、審査に落とされる可能性があります。
情報を提出する前に、ミスがないか入念にチェックしておきましょう。
希望額は必要な分だけにしておく
借りられる金額は多いに越したことはありませんが、希望額を大きくすると、それだけ審査に時間がかかります。
特に返済実績がない状態での高額融資は、ローン会社側も慎重になります。
対して希望額に対して返済能力が十分にあれば融資してもらえる可能性は上がります。
利用目的にもよりますが、希望額は必要な分にとどめておきましょう。どうしてももっと必要なのであれば、返済実績を作ってから増額してもらうとよいでしょう。
信用情報に傷がないか確認する
会社の実績が重視されるとはいえ、申込者本人の信用情報も大事な審査項目です。
申込者や代表者に、個人向けのローンやキャッシングやリボ払いなどの延滞、債務整理、自己破産の記録が残っていると審査には通れません。
また会社に債務超過がある場合も、審査に落とされます。債務超過とは、合計資産よりも負債金額の方が多い状態のことです。返済能力に問題があると判断されやすく、実際に返済が滞りやすい状態でもあるので、審査に通るのはかなり厳しくなります。
債務超過をしていても返済能力がしっかりしていれば、融資してくれるところもありますが、可能性は高くないので、できるだけ問題がない状態で申し込むようにしましょう。
最低でも2年の事業実績ができてから申し込む
ビジネスローンは決算書の提出が求められることが多くあるので、事業実績はとても重要になります。
提出する決算書は2期分と設定されているケースが多いので、実際には2年以上の実績が必要になります。1期でも通らないことはありませんが、可能性は低くなります。
決算書が求められないビジネスローンや、開業資金としても利用できるタイプのビジネスローンであれば、事業実績がそこまでなくても審査に通る可能性はあります。