複数の消費者金融業者から借入があって返済の負担が重いとき、「おまとめローン」と呼ばれるローン商品を使ってひとつに返済先をまとめることができます。
プロミスも「おまとめローン」の取り扱いがあり、便利に使うことができます。通常のローンと同様、審査はスピーディです。
ページContents
プロミスの「おまとめローン」はどんなローン?
プロミス・おまとめローンのスペック
プロミスのおまとめローンは以下のようなスペックとなっています。
融資額 | 最大300万円 |
---|---|
金利 | 6.3%~17.8% |
審査スピード | 最短30分 |
融資まで | 最短1時間 |
担保・保証人 | 不要 |
返済方式 | 元利定額返済方式 |
返済回数 | 1回~120回(最長10年) |
金利の上限である17.8%は通常のプロミスのカードローンと変わりません。
複数の業者のローンをまとめた結果、融資額が100万円以上となれば、利息制限法により必ず15%以下になります。
借り換え対象は貸金業者からの融資のみ
プロミスのおまとめローンで注意すべきなのは、「借り換えの対象となるのは、貸金業者からの無担保融資に限られる」という点です。銀行のカードローンやショッピング枠のリボ払いは対象となりません。
プロミスのおまとめローンでは適用される法律は「貸金業法」ですが、銀行のカードローンは「銀行法」、ショッピングリボはあくまで「立て替え」であって、適用される法律は割賦販売法です。
もし、銀行のカードローンやショッピング枠のリボ払いも含む債務を一本化したいのであれば、プロミスのおまとめローンは使うことができません。
この場合には銀行系のおまとめローンか、またはアイフルのおまとめローンなど、貸金業者以外の借入にも対応しているおまとめローン商品を選びましょう。
おまとめローンの対象・対象外
プロミスのおまとめローン | 銀行おまとめローン | |
---|---|---|
消費者金融業者からの借入 | ○対象 | ○対象 |
銀行のカードローン | ×対象外 | ○対象 |
クレジットカードのキャシング | ○対象 | ○対象 |
クレジットカードのショッピング | ×対象外 | ○対象 |
質屋 | ×対象外 | 要相談 |
プロミスのユーザー向き
プロミスのおまとめローンは、元からプロミスを利用している現役のユーザー向きです。
もしプロミスから「利用限度額増額の案内」などが届いているなら、審査の通過が期待できます。プロミスにとっては優良顧客として扱われているからです。
プロミスを使ったことがない状態でも申し込みは可能ですが、プロミスに限らずどの消費者金融業者でも大きな資金を貸出するなら「今までしっかりと返済をしてきた実績のあるユーザー」と契約したいところです。
おまとめローンの利用を検討しているということは、今現在借入している業者があるはずです。新規申し込みを検討しているのであれば、まずは自分が利用している業者に直接おまとめローンが利用できないか相談するほうが成功する確率は高いでしょう。
新規で申し込もうというのであれば、プロミスよりも銀行系のフリーローンやおまとめローンなどのほうが金利を低くしてもらいやすい傾向があります。
利用者の名義でプロミスが振り込む
プロミスのおまとめローンは、貸金業法に定められた例外貸付としての借り換えローンです。こういったローンは通常のカードローンとは、借り方から審査、融資に至るまで大きな違いがあります。
使い方の特徴として挙げられるのが「業者が現在の借入先に利用者の名義で振り込む」という点でしょう。
銀行系のおまとめローンやフリーローンを使っておまとめする場合、一般的には以下のような流れで他社のローンを完済します。
- 金融機関が申込者の口座に振り込む。
- これまでの借入先に借入額を確認したうえで自分で返済する。
上記のような方法で利用することが多く、いちいち返済先に完済したうえで完済証明書を発行してもらったり、解約してその証明書を提出したりする必要があります。
プロミスのおまとめローンでは、プロミスが利用者の名義で既存の借入先に入金してくれますので、それぞれの借入先に入金する手間も不要ですし、借入先に金融機関の名義で振込があるといった説明をする手間も省けます。
これは多くの消費者金融業者が使っている方法で、プロミス独自のメリットとは言えませんが、手間が少なくて済むのは良いことでしょう。
プロミスのおまとめローンの申し込みから契約、返済まで
書類を用意する
本人確認書類
- 運転免許証
- パスポート
- マイナンバーカード(顔写真の記載があるもの)
- 健康保険証(住民票も添付)
収入証明書
仮審査が完了した時点で本人確認書類の提出とともに収入を証明する書類を提出します。
- 給与明細書(直近2ヶ月分)
- 源泉徴収票(最新のもの)
- 確定申告書(最新のもの)
- その他:納税通知書、所得証明書、課税証明書
審査のスピードは?
プロミスのおまとめローンは自動契約機か店頭で申し込みとなります。インターネット申込や三井住友銀行のローン申込機からは受け付けていないので注意が必要です。
平日の昼間に申し込みをすると、30分から1時間程度、場合によっては1時間半ほどかかりますが、それ以上になることはないでしょう。在籍確認まで含めて2時間以内で済みます。
利用額や適用される金利もこの時間内にすべて審査され、結果が通知されます。審査のスピードとしては、通常のプロミスのカードローンと変わりません。
最短30分で審査が終わるというおまとめローンは、かなり珍しく、スピード重視の傾向がうかがえます。
契約の流れ
- 自動契約機または有人店舗から申し込みする。必要書類もこのときに提出。インターネット申し込みは未対応。
- 審査は最短30分。在籍確認もあり。
- その場で審査結果が通知される。
- オペレーターまたは店舗スタッフと契約内容を確認する。
- その場で返済専用カードが発行され、プロミスが申込者名義で支払いを実行する。
全体の流れは、通常のローンと変わりありません。
おまとめローンでは、通常の申し込みと違って必要書類が増える傾向があります。いきなり自動契約機に行くのではなく、できれば事前に電話連絡して、おまとめローンに申し込ことを伝え、必要な書類を確認しておきましょう。
返済はATMまたは自動引落
おまとめローンでは、申込者に現金が渡ることはありません。プロミスのおまとめローンは、申し込みして審査に通ればプロミスのほうで返済先に振込してくれます。自分で現金を返済先に持参して完済して証明書をもらうという手間は必要ありません。
自動契約機で審査を受けて通過すれば、その時点で他社への返済の義務から解放されます。後はプロミスに返済していくのみになります。
返済の方法は、カードを使ったATM入金と口座からの引落の2つの方法があります。通常のプロミスのローンでは、返済日を「毎月5日・15日・25日・末日」の4つから選択できますが、おまとめローンでは「毎月5日」に固定されます。
三井住友銀行またはジャパンネット銀行の口座なら引落日の選択が可能です。自分の都合のいいときや余裕のあるときに返済しやすいという点ではカードのATM利用のほうが使い勝手は良いでしょう。
口座引落による返済を設定した場合でも、カードを使った繰り上げ返済は可能です。カードを使って返済しても、毎月の引落は実行されるので注意しましょう。
おまとめローンは借入額が大きくなりがちです。毎月現金で支払いをするのは支払い忘れをしやすいですし、ATMの利用手数料も発生します。
基本的には自動引落を使って返済しながら、余裕があるときにATMで追加返済するというのが、無難でお得でしょう。
プロミスのおまとめローンの審査と注意点
審査の疑問点
希望額以下になる可能性はある?
通常のカードローンでは、希望した利用限度額以下で審査通過となることがあります。100万円を希望したのに、実際の利用限度額が50万円に設定されてしまったということは珍しくありません。
しかし、おまとめローンの場合にはこういったことはなく、たとえば100万円の借入を希望したとすると、その枠でしか審査しません。審査は通過するか否決されるかの二択です。減額されたうえで審査を通過させるということはありません。
プロミスの会員でも在籍確認がある?
すでにプロミスとの契約がある会員であれば、在籍の確認は必要ありません。
新規の入会の場合には在籍確認は必要ですが、すでに会員の人のおまとめローン申し込みに対して改めて職場に連絡するといったことはされません。
返済先からの解約証明書は必要?
おまとめローンを利用して完済した他社から解約証明書を取ってくることについては、「できればお願いしたい」という程度ですが、申込者の状況によっては提出を求められる可能性があります。
審査に通るには
利用条件を満たしていること
プロミスのおまとめローンの利用条件は「年齢20歳以上で65歳以下であって、本人に安定した収入がある人」となっています。
主婦や学生であっても、パートやアルバイトで安定した収入があれば申込可能です。
安定した収入というのは、「毎月1回以上の収入があること」を意味します。収入の額そのものはあまり関係なく、毎月必ず給料日があることが重要です。
他社の借入件数が少ないこと
通常のカードローンの審査でもそうですが、おまとめローンの場合には借入件数は重視されます。一般的には「他社借入件数は2件なら問題なし、3件から微妙、4件は難しい」とされています。
借入額にもよりますが、プロミスのおまとめローンが5件目だと審査は厳しいと思っていいでしょう。もし、全額返済できそうなところがあれば、完済してから申し込んだほうが良いでしょう。
「4社から100万円借りている人」よりも「2社から100万円借りている人」のほうが断然有利です。
信用情報に傷がないこと
おまとめローンを利用しようとしている人は、すでに多額の借入がある人でしょう。なかには、返済の遅れが生じているかもしれません。
これ以上返済を続けるのが困難だからおまとめローンの利用を検討するというケースは多く、何回かトラブルを発生させている可能性があります。
おまとめローンの審査は、通常のローンとは違う基準を適用すると言われています。というのも、これは多重債務者の救済措置として法的に設けられているローンだからです。
多重債務はいったんはまってしまうと、なかなか抜け出せないものです。どれだけ節約しても収入がアップするか、有効な借入先が見つかるかといった幸運に恵まれないと多重債務からの脱却は難しいものがあります。
そのため、プロミスのおまとめローンでは多少の問題がある人でも「なるべく貸す」という方向性で審査してくれます。とはいっても、信用情報で傷がある状態では業者も審査には慎重になります。
以下のような状態だとおまとめローンでも審査に通るのは困難でしょう。
- 返済を2ヶ月以上延滞している。
- 強制解約になったカードがある。
- 債務整理を行ったことがある。
- 代位弁済が実行されたローンがある。
この状態はすでに個人信用情報機関にブラック情報が登録されているので、おまとめローンの審査に通るのは厳しいと言っていいでしょう。
強制解約される前、代位弁済の前に申し込みをしておくべきです。
プロミスのおまとめローンのメリット・デメリット
メリット
総量規制の対象外
おまとめローンのメリットは、総量規制の対象外という点が挙げられます。プロミスは貸金業者ですので、借入額を「利用者の年収の3分の1に制限する」という規制を受けます。
おまとめローンは「貸金業法に基づく借り換え」にあたるローンであるため、総量規制を超えた額を借入できます。多重債務に陥る前に利用できるように設計されたローンです。
低い年利で借りられる
プロミスのおまとめローンは貸金業法に基づく借り換えであるため、必ず金利が下がります。実際には「加重平均金利」と呼ばれる金利からマイナス1%したものを適用します。
デメリット
追加融資されない
おまとめローンの特徴は「返済するだけのローン」である点です。貸金業者からの借入をひとつにまとめて金利を低くして、今までの借金生活から脱却するというのが目的のローンです。そのため、追加融資は受けることはできません。
ある程度元金が減っていけば、契約を切り替えて追加融資を申し込むことも可能ですが、数年先の話になります。
毎月の返済額が高くなることがある
おまとめローンは複数の業者のローンをひとつにまとめて、それを5年から10年かけて返済していきます。
借入の一本化は通常は毎月の返済の負担は減りますが、借入額と返済期間の関係から、毎月の返済額が今までよりも高くなる可能性があります。
総返済額が高くなることがある
おまとめローンは基本的に5年で完済を目指すローンですが、最長で10年のローンにすることもできます。長期にローンを組むと、確かに毎月の返済の負担は減りますが、最終的な返済額が増えることもあります。
とはいえ、今の借金苦から抜け出すための方策としては、他に解決策がないこともあります。充分に検討したうえで申し込みましょう。
口座振替の返済に対応した銀行が少ない
プロミスのおまとめローンの返済で口座振替に対応しているのは、三井住友銀行とジャパンネット銀行の2行しかありません。
おまとめローンは返済期間が長いので、それなら口座開設すれば良いだけとも言えます。カードを使って長期間にわたって毎月ATMを利用するのは非常に面倒です。
銀行のカードローンはまとめられない
おまとめローンの対象として、銀行のカードローンが該当していないのはデメリットと言っていいでしょう。
貸金業者からの借入にしか対応していないので、もし銀行のカードローンもまとめたいというときには、選択肢から外れます。
まとめ
プロミスのおまとめローンは、審査スピードが早く、いったん融資されれば後は返済するだけになるので手間もかかりません。
ただし、貸金業者からの借入のおまとめに限定されてしまい、銀行のカードローンやクレジットカードのショッピングはまとめられません。充分に検討してから申し込みましょう。