最近「誰でも通園制度」が話題になっている理由
2026年に入り、「誰でも通園制度」というワードの検索数が急増しています。
背景にあるのは、2026年4月から全国で制度が本格スタートすることです。
これまで保育園は「親が働いていること」が利用条件でしたが、この制度ではその前提が変わります。
この変化により、「自分も使えるのか?」と調べる人が増えています。
誰でも通園制度とは?2026年開始の新制度の概要
誰でも通園制度は、未就園児を対象にした新しい保育サービスです。
保護者の就労状況に関係なく利用できる点が、従来の制度との大きな違いです。
主な内容は以下の通りです。
これまでの「働いていないと預けられない」という制限を緩和した制度です。
※本記事では、東京都北区の試行事例をもとに、制度の仕組みと実際の利用状況を解説します。
制度を使うとどんなメリットがある?
「こども誰でも通園制度」は、ただの“預かりサービス”ではありません。
この制度には、ママ・パパ・子どもそれぞれに大きなメリットがあります。
ママ・パパにとってのメリット
- 自分の時間を持てる(美容院・通院・買い物・リフレッシュ)
- 仕事復帰や保活前のリズムづくりに役立つ
- “孤育て”から少しだけ解放される
- 産後うつやストレスの軽減につながる
- 夫婦それぞれが育児から離れる時間を持つことで家庭のバランスも◎
子どもにとってのメリット
- 同世代の子と関われる貴重な機会
- 遊び・生活習慣・言葉など「刺激」がいっぱい
- 保育士さんとのやり取りから社会性や信頼感が育まれる
- 「ママ以外の人と過ごす」ことで、情緒が安定する子も
家庭全体にとっての効果
家族にとって一番大切なのは、ママやパパが笑顔でいられること。
育児の責任を“少しだけ”外に分けることで、心にゆとりが生まれます。
それはきっと、子どもの笑顔や家庭の穏やかさにつながっていくはずです。
都市部では「使えない制度」になる可能性も
全国的にみてみると、誰でも通園制度は一見便利に見えますが、実際の運用では地域差が大きい点に注意が必要です。
特に人口が多い都市部では、すでに利用希望者が集中しています。
試行段階では、
といったケースも確認されています。
実際の事例では、定員61人に対して330人が申し込み、200人以上が利用できなかったケースもあります。
また、
といった地域差も見られています。
制度上は「誰でも利用できる」ものの、実際に使えるかどうかは地域によって大きく異なるのが現状です。
実際に使える制度なのか?
制度としては子育て支援の一歩前進ですが、
といった課題も想定されます。
そのため、「確実に利用できる制度」というよりは、補助的なサービスとして捉えるのが現実的です。
誰でも通園制度は便利な仕組みですが、地域やタイミングによっては利用できない可能性もあります。
そのため、出産後の生活や家計については、あらかじめ全体像を整理しておくことが大切です。
以下の記事では、出産後に必要な準備やお金のポイントをチェックリスト形式でまとめています。
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東京都北区の試行事例から見る利用状況
ここからは、実際の運用イメージとして東京都北区の事例を見ていきます。
東京都北区では、令和6年(2024年)7月から「こども誰でも通園制度」のモデル事業を開始しました。
この取り組みは好評を受け、令和7年度も継続して実施されることが決定しています。
では、実際にどんな内容なのか、対象者や利用施設など、詳しく見ていきましょう。
対象となるお子さん
- 北区に住民登録のあるお子さん
- 生後6か月〜3歳の誕生日の前々日までの未就園児
- 保育園・幼稚園・認定こども園・地域型保育施設・企業主導型保育事業所などに在籍していないこと
- 集団保育が可能であること
就労状況や保護者の働き方に関係なく、「誰でも」利用できるのが大きな魅力です。
「ちょっとだけ預けたい」「集団生活を試してみたい」という希望にも応えてくれます。
利用できる園
- 志茂つくし保育園(北区志茂5-5-4)
※2025年5月現在、北区内での実施施設は上記1園のみです。
今後のニーズ拡大に応じて、対象施設が増える可能性もあります。
利用可能時間
利用は月10時間まで。
1時間単位で予約が可能で、ライフスタイルにあわせて使いやすい仕組みです。
例えば「1時間×5日」「2時間×週1回」など、自由に配分できます。
注意点まとめ
- 施設の空き状況によっては希望日時に利用できないことがある
- 子どもの体調や性格などにより、受け入れが難しい場合もある
- 利用時間が月10時間と限られている
- 定員制のため、利用できない可能性がある
- 自治体によって運用が異なる
料金と世帯区分による助成制度
北区の「こども誰でも通園制度」は、1時間あたり300円という明確な料金設定がされています。
ただし、世帯の収入状況によっては負担が軽減される制度が用意されており、多くの家庭が利用しやすくなっています。
利用料金一覧(2025年5月時点)
| 世帯区分 | 1時間あたりの料金 | 補足 |
|---|---|---|
| 一般世帯 | 300円 | 標準的な負担額 |
| 住民税非課税世帯 | 240円 | 収入状況に応じて軽減 |
| 市区町村民税77,101円未満の世帯 | 210円 | ひとり親世帯などが該当することも |
利用料の支払い方法は園により異なる場合がありますので、事前の確認が必須です。
また、おやつ代・給食費・紙おむつ・おしりふきなどの実費が別途発生することがあります。
負担軽減を受けるには?
軽減制度を利用するには、必要書類の提出が求められます。
該当するかどうか不明な場合は、北区子ども未来部または施設に直接確認するのがおすすめです。
利用手順をくわしく解説
「こども誰でも通園制度」を利用するには、事前の申請と面談が必要です。
初めての方でも安心して利用できるように、流れを5ステップでご紹介します。
ステップ①:オンライン申請
まずは、申請フォームから必要事項を入力して送信します。
お子さんの情報、保護者の連絡先など、入力は10分程度で完了します。
※申請フォームについては公式サイトをご確認ください。
ステップ②:北区による審査
申請内容に基づき、北区が利用条件を確認します。
条件を満たしていれば、登録完了の案内メールが届きます。
ステップ③:通園システムにログイン
メールに記載されたログイン情報を使って、「こども誰でも通園制度総合支援システム」にアクセスします。
ここから事前面談や利用予約の手続きが可能になります。
ステップ④:希望園での事前面談
実際に利用する園へ親子で訪問し、職員との面談を行います。
お子さんの性格や健康状態、生活リズムなどを伝えることで、より安全に利用する準備が整います。
ステップ⑤:通園予約
面談が完了したら、利用希望日の10日前の正午〜3日前の正午までの間に、オンラインで利用希望日時の予約を行います。
利用枠には限りがあるため、予約は早めがおすすめです。
キャンセルや変更について
利用予約後のキャンセルや時間変更は原則できません。
やむを得ず利用できない場合は、必ず園に直接連絡を入れましょう。
予約完了後からキャンセルポリシーの対象となるため、必ず事前にキャンセルポリシーを確認しておきましょう。
制度が合っているのはどんな家庭?
「こども誰でも通園制度」は、保育園や一時保育とは異なる“すきま育児支援”とも言える制度です。
特にこんなご家庭にぴったりです。
ワンオペ・核家族で毎日が限界…
周囲に頼れる人がいない、夫が多忙、子育てを1人でこなしている…。
そんな状況で「あと2時間だけでも自由がほしい」と感じているママに、強くおすすめできます。
第2子・第3子が生まれて手が回らない
下の子が生まれたばかりで、上の子の相手ができない…。
逆に、上の子の行事や通院時に下の子を預けたい…。
そんな“兄弟育児のジレンマ”を解消できるのも、この制度の魅力です。
保育園にはまだ早いけど、少し集団経験をさせたい
フルで保育園に通わせる必要はないけど、他の子と触れ合う機会がほしいというご家庭に最適です。
週1回、1〜2時間だけでも、子どもの社会性は大きく変わります。
保活前に園の雰囲気を知っておきたい
将来的に認可保育園やこども園を考えている方にもおすすめ。
実際に保育園に足を運ぶことで、入園後のイメージがつかみやすくなります。
育休中や求職中で一時保育を探していた
一時保育は事前登録や事前面談、利用ハードルが高く感じるもの。
「こども誰でも通園制度」なら、自治体サポートのもと安心して利用できます。
よくある質問まとめ
はじめて制度を利用するママ・パパにとって、わからないことはたくさんあるはず。
ここでは「こども誰でも通園制度」について、よく寄せられる質問とその答えをご紹介します。
Q. 働いていなくても利用できますか?
はい、就労要件はありません。
専業主婦(主夫)や育児休業中、求職中の方でも利用可能です。
Q. 何回まで利用できますか?
北区では月10時間までの利用が可能です。
1時間×10日や、2時間×5日など、ライフスタイルに応じて調整できます。
Q. 予約のキャンセルや変更はできますか?
原則として予約後のキャンセル・変更は不可となっています。
やむを得ない事情がある場合は、利用施設へ直接ご相談ください。
Q. 食事やおやつはどうなりますか?
利用時間帯により、おやつや昼食が提供される場合があります。
その場合は実費(給食費・おやつ代)が必要です。
これらは減免対象外となるため、事前面談時に詳細を確認しましょう。
Q. 持ち物は何が必要ですか?
おむつ・おしりふき・着替え・水筒など、園での滞在に必要なものを持参します。
初回面談の際に持ち物リストが案内されます。
Q. 利用できる保育園は選べますか?
現在北区で実施しているのは「志茂つくし保育園」のみです(2025年5月時点)。
利用希望者の増加に伴い、今後拡大される可能性もあります。
Q. 子どもが泣いてしまった場合、大丈夫?
職員が丁寧に対応してくれますが、極端な不安傾向がある場合や集団保育が困難な状態では受け入れが難しいこともあります。
面談時にしっかり相談しましょう。
他自治体と比べて、北区の制度はどう?
「こども誰でも通園制度」は、全国各地の自治体がモデル事業として導入を進めています。
北区の制度は、「生後6か月から利用可能」という点が他自治体よりも早期に開始できるメリットがあります。
また、所得に応じた料金設定や、区の支援によるスムーズな申請フローも評価されています。
利用枠や施設数はまだ限られていますが、制度の柔軟さ・公平性の点で非常に実用的な内容といえるでしょう。
活用のコツと注意点
制度を有効に使うには、ちょっとしたコツと心構えが必要です。
「うまく予約が取れない」「持ち物を忘れてしまった」など、ありがちな失敗を防ぐために、以下のポイントをチェックしておきましょう。
予約はとにかく早めに!
利用予約は利用希望日の10日前〜3日前の正午までが受付期間です。
人気の時間帯や曜日(平日の午前など)はすぐ埋まることもあるため、月初にスケジュールを組んで予約するのが安心です。
持ち物はリスト化して事前準備を
- おむつ・おしりふき
- 着替え一式
- ビニール袋(汚れもの入れ)
- 水筒やミルクセット
- 園から指定された物品
面談時に案内される「持ち物リスト」をスマホで撮っておくと便利です。
子どもの体調はしっかりチェック
発熱・鼻水・咳があると当日利用できないことがあります。
送迎前にはしっかり検温し、少しでも不安があるときは無理せずキャンセルを検討しましょう(やむを得ない事情は施設へ相談)。
「ママのための日」と割り切ろう
通園日は、家事をこなす日じゃなく、自分のためのご褒美時間にするのがおすすめです。
カフェでゆっくりしたり、読みかけの本を開いたり、あえて何もしない時間を楽しむのも立派な育児の一部。
心に余裕ができると、子どもに対してもより優しくなれる自分に気づくはずです。
まとめと次の一歩
「子育てって、こんなに大変だったっけ…」
そんなふうに感じる日があっても大丈夫です。
誰でも通園制度は、そんな日常の中で“ほんの少しだけ余裕をつくる”ための新しい選択肢のひとつです。
実際に、働いていなくても利用できる点や、月10時間という使いやすい枠は、多くの家庭にとって助けになる仕組みといえるでしょう。
一方で、特に都市部では利用希望が集中しており、
「誰でも使える制度」でありながら、実際には使えないケースが出る可能性もあります。
そのため、
・自治体ごとの実施状況を確認する
・早めに情報収集・申請準備をしておく
・制度に頼りきらず、他の預け先やサポートも検討する
といった視点を持っておくことが重要です。
制度をうまく活用できれば、子育ての負担は確実に軽くなります。
まずは、お住まいの自治体で利用できるかどうかを確認するところから始めてみてください。
※自治体によって内容や利用方法が異なるため、最新情報は各自治体の公式サイトで確認しましょう。
参考資料
- こども家庭庁「誰でも通園制度」
- 政府広報オンライン「子育て支援制度」
- 東京都北区「こども誰でも通園制度(モデル事業)」


