生命保険を検討するとき、「平均ではどれくらいの保障額に入っているのか」を知りたい人は多いのではないでしょうか。
自分の保険が多いのか少ないのかを判断するために、世の中の相場を参考にしたいと考える人も少なくありません。
この記事では、日本人の生命保険の平均保障額を年代別・世帯別のデータから整理し、平均をどのように参考にすればよいのかをわかりやすく解説します。
日本の生命保険加入率
生命保険文化センターの調査によると、日本では多くの家庭が生命保険に加入しています。
最新の調査では、生命保険の世帯加入率は約9割となっており、多くの世帯が何らかの生命保険に加入していることがわかります。
| 区分 | 生命保険加入率 |
|---|---|
| 世帯加入率 | 約89% |
| 男性 | 約81% |
| 女性 | 約82% |
そのため、生命保険を検討する際には「平均ではどれくらいの保障額に入っているのか」を参考にする人も少なくありません。
次に、日本人の死亡保障額の平均を見ていきます。
生命保険の平均保障額はいくら?
生命保険文化センターの調査によると、日本人の死亡保障額の平均は次のような傾向があります。
| 区分 | 平均死亡保障額(目安) |
|---|---|
| 世帯主 | 約1,800万円前後 |
| 配偶者 | 約800万円前後 |
※調査年度によって数値は多少変動します
多くの家庭では、家計を支える世帯主の保障額が大きく、配偶者の保障額はそれより小さくなる傾向があります。
ただし、この平均はあくまで全体の相場です。
実際に必要な保障額は、家族構成や収入によって大きく変わります。
生命保険の平均保険料
生命保険文化センターの調査によると、生命保険の年間払込保険料の平均は次のようになっています。
| 区分 | 年間払込保険料 |
|---|---|
| 世帯平均 | 約37万円 |
月額にすると、生命保険の平均保険料は約3万円前後となります。
ただし、この金額には
・死亡保険
・医療保険
・学資保険
・個人年金保険
など複数の保険が含まれているため、死亡保障だけの保険料とは限りません。
そのため、平均保険料はあくまで参考として考えることが大切です。
年代別に見る生命保険の平均保障額
生命保険の保障額は年代によっても大きく変わります。
一般的には、子育て世代で保障額が最も大きくなる傾向があります。
| 年代 | 平均死亡保障額 |
|---|---|
| 20代 | 約1,000万円 |
| 30代 | 約1,800万円 |
| 40代 | 約2,200万円 |
| 50代 | 約1,700万円 |
| 60代 | 約1,000万円 |
30代〜40代は、住宅ローンや教育費など家計の責任が大きくなる時期です。そのため、万一のときに家族の生活を支えるための保障額が大きくなる傾向があります。
一方、子どもの独立や住宅ローンの完済が近づく50代以降では、必要な保障額は徐々に小さくなるケースが多くなります。
世帯構成によって死亡保障の考え方は変わる
同じ年代でも、世帯構成によって必要な保障の考え方は変わります。
主なケースは次のとおりです。
独身の場合
扶養家族がいない場合、大きな死亡保障は必要ないケースが多くなります。
葬儀費用や整理資金として数百万円程度を準備する考え方もあります。
夫婦のみの世帯
共働きであれば、それぞれの収入で生活を維持できる場合もあります。
そのため、死亡保障は最低限に抑える家庭もあります。
子どもがいる家庭
子どもがいる家庭では、教育費も死亡保障を考えるうえで重要な要素になります。
文部科学省の調査では、大学までの教育費は次のような水準となっています。
| 教育コース | 教育費総額の目安 |
|---|---|
| すべて公立 | 約1,000万円 |
| すべて私立 | 約2,500万円 |
教育費の負担が大きい家庭では、万一のときに子どもの進学に影響が出ないよう、死亡保障を多めに設定するケースもあります。
子どもが生まれると、生命保険を見直す家庭も多くなります。
出産後の保険見直しについては、次の記事で詳しく解説しています。

世帯年収別の平均死亡保障額
生命保険の保障額は、世帯年収によっても大きく変わる傾向があります。
| 世帯年収 | 平均死亡保障額 |
|---|---|
| 300万円未満 | 約900万円 |
| 300〜500万円 | 約1,200万円 |
| 500〜700万円 | 約1,500万円 |
| 700〜1,000万円 | 約1,900万円 |
| 1,000万円以上 | 約2,400万円 |
年収が高い世帯ほど生活水準が高くなるため、万一の際に必要となる生活費も大きくなります。その結果、加入している死亡保障の金額も高くなる傾向があります。
年代×家族構成で見る死亡保障の目安
平均データを参考にしながら、年代と家族構成ごとの一般的な死亡保障の目安を整理すると次のようになります。
| 世帯タイプ | 死亡保障の目安 |
|---|---|
| 20代独身 | 300〜500万円 |
| 30代夫婦のみ | 500〜1,000万円 |
| 30代子ども1人 | 1,500〜2,500万円 |
| 40代子ども2人 | 2,000〜3,000万円 |
| 50代夫婦のみ | 500〜1,500万円 |
これはあくまで一般的な目安であり、実際の必要保障額は家庭の状況によって大きく変わります。
必要だと思う死亡保障額
| 区分 | 必要だと思う死亡保障額 |
|---|---|
| 世帯主 | 約2,400万円 |
生命保険文化センターの調査では、世帯主が「必要だと考えている死亡保障額」の平均は約2,400万円となっています。
一方で、実際に加入している死亡保障額の平均はそれより低い水準です。
つまり、多くの家庭では「必要だと感じている保障額」と「実際に加入している保障額」に差があることがわかります。
このことからも、平均保障額だけで判断するのではなく、自分の家庭に必要な保障額を整理することが大切です。
平均保障額は参考になる?ならない?
生命保険の平均保障額は、世の中の相場を知るための参考にはなります。
しかし、平均がそのまま自分の家庭に当てはまるとは限りません。
必要な保障額は、次のような要素によって変わります。
・家族構成
・世帯収入
・住宅ローンの有無
・子どもの人数
・貯蓄額
そのため、平均を見るだけで保障額を決めるのではなく、自分の家庭に必要な金額を考えることが大切です。

生命保険の必要保障額はどう決める?
一般的に、死亡保障の必要額は次の考え方で計算します。
必要保障額 = 生活費 × 必要年数 − 遺族年金 − 貯蓄
例えば、子どもが小さい家庭では教育費や生活費を長期間支える必要があります。そのため、必要な保障額が大きくなるケースがあります。
公的保障(遺族年金)
死亡保障を考えるときは、生命保険だけでなく公的保障も考慮することが重要です。
厚生労働省の制度では、子どもがいる家庭の場合、遺族基礎年金として 年間約100万円前後(子の人数などによって変動) が支給されるケースがあります。
| 制度 | 支給額の目安 |
|---|---|
| 遺族基礎年金(子1人) | 約100万円/年 |
このような公的保障も踏まえて、不足する生活費を生命保険で準備するという考え方が一般的です。
夫婦世帯の場合、必要な死亡保障額は家族構成や収入によって大きく変わります。
夫婦世帯の生命保険の考え方については、次の記事で詳しく解説しています。

まとめ
生命保険の平均保障額を整理すると、次のポイントが見えてきます。
- 世帯主の死亡保障の平均は 約1,800万円前後
- 子育て世代では保障額が大きくなる傾向がある
- 世帯年収や家族構成によって平均額は大きく変わる
- 平均保障額と必要保障額は必ずしも一致しない
生命保険は、平均だけで判断するのではなく、自分の家庭に必要な保障額を考えて設計することが大切です。
参考資料
生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」
生命保険文化センター「生活保障に関する調査」
文部科学省「子供の学習費調査」
金融庁「保険を理解するための基礎知識」

武田 吉広(タケダ ヨシヒロ)
ファイナンシャルプランナー
毎月定期的に実施しているセミナーが各地で大好評。
国内生命保険会社で支店長などを20年間勤めた経験を活かし、教育・老後などの人生における「お金の問題」をお客様に寄り添って解決していく。
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