【2025年版】ゴールデンウィーク明けに増える子どもの不登校|親ができる予防と対応策

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なぜゴールデンウィーク明けに「不登校」が増えるのか?

ゴールデンウィークが明けた直後、小中学校では「急に学校に行けなくなった」という子どもが増える傾向があります。これは例年見られる現象であり、不登校のきっかけとしても非常に多いタイミングとされています。

その背景には、新学期が始まってから1か月間、子どもたちは新しい環境や友人関係に慣れようと頑張ってきたことが挙げられます。特に入学・進級直後の4月は、知らず知らずのうちに大きなストレスを抱えがちです。

そして迎えるゴールデンウィーク。約1週間という長めの休暇により、子どもたちはいったん緊張を解き、リラックスした生活リズムに戻ります。その後、「また学校に行くのがつらい」と感じることで、朝起きられなかったり、身体症状が出たりといった形で登校が難しくなるのです。

さらに、2020年以降のコロナ禍によって社会や教育現場が大きく変化し、家庭内のストレスや人間関係の不安などが複雑に絡み合い、子どもにとって学校が「安心できる場所」でなくなってしまっているケースも少なくありません。

この章では、なぜこの時期に不登校が増えるのかという背景を掘り下げながら、保護者として知っておきたい基礎的な理解を深めていきます。

データで見る:不登校が増える時期と年代

不登校の発生時期には、ある共通した傾向があります。文部科学省が実施している「児童生徒の問題行動・不登校等調査」によると、年間を通じて特に不登校が急増するタイミングは「5月」と「9月」です。

5月はゴールデンウィーク明け、9月は夏休み明けという、それぞれ長期休暇後の再登校の時期にあたります。いずれも子どもたちの精神的な負担が大きくなりやすいタイミングといえるでしょう。

以下は、文部科学省の調査をもとにした、直近年度(2022年度)の学年別・学期別不登校発生傾向の概要です。

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小学生中学生高校生
4月やや少なめやや少なめ中程度
5月急増急増増加傾向
6月〜7月横ばいやや増加横ばい
8月減少(夏休み)減少(夏休み)減少(夏休み)
9月再び急増急増急増

小学生・中学生ともに、5月と9月に大きな山があることが分かります。特に中学生は思春期の心身の変化も相まって、学校生活に対する適応が難しくなりやすい時期です。

また、高校生は進路や人間関係、学力差などからくるストレスが影響するため、学年や個人差によって発生時期にバラつきがある傾向があります。

こうした統計からも、ゴールデンウィーク明けは家庭でも子どもの様子により注意を払う必要があることが読み取れます。

子どものサインを見逃さない|不登校の前兆チェックリスト

子どもが不登校になる前には、多くの場合「何らかのサイン」が現れます。しかしそれは、明確な言葉ではなく、小さな行動や表情、生活の変化で表れることが多く、見逃されがちです。

ここでは、不登校の前兆としてよく見られる兆候をチェックリスト形式で紹介します。これらの変化にいち早く気づき、早期に対応することで、不登校を未然に防いだり、長期化を防ぐ手立てとなります。

🔍 よく見られる心と体のサイン

  • 朝になると腹痛や頭痛を訴える(病院では異常なし)
  • 「学校行きたくない」と何気なく言う回数が増えた
  • 普段よりも口数が減り、無表情になる時間が増えた
  • 些細なことでイライラしたり泣いたりする
  • 家族との会話を避けるようになる
  • 好きだったことに関心を示さなくなる
  • ゲームやYouTubeに没頭し、現実を避ける傾向が強まる

🔍 生活リズムの変化

  • 寝つきが悪くなる、または夜更かしが増える
  • 朝起きられない、登校準備に時間がかかる
  • 食欲が極端に減る、または過食傾向になる

🔍 学校との関連がある行動

  • 「〇〇ちゃんが嫌だ」など、特定の人の名前を口にする
  • 「また失敗したらどうしよう」と過度に心配する
  • 持ち物の準備を極端に嫌がる・遅くなる
  • 登校班やバスに乗りたがらない

これらのサインが複数当てはまる場合、子どもは学校生活で強いストレスを感じている可能性があります。早めに本人の気持ちを確認し、安心できる声かけや環境調整を行うことが重要です。

親がしてはいけないNG対応とは

子どもが学校に行きたくないと言い出したとき、多くの親は驚きや不安から「何とかして行かせなければ」と焦ってしまいます。しかし、対応を誤ると、子どもの心はますます閉ざされ、不登校が長期化する恐れがあります。

ここでは、実際によくある「親のNG対応」とその理由を解説します。知らず知らずのうちにやってしまいがちな行動ばかりなので、一度立ち止まって見直してみましょう。

❌ 「甘えてるだけでしょ」と否定する

子どもは勇気を出して「学校に行きたくない」と伝えていることが多いです。それを頭ごなしに否定すると、気持ちを打ち明けることすらできなくなり、親子関係に大きなひびが入ります。

❌ 無理やり登校させようとする

「とにかく行きなさい」と強制することで、一時的に登校できるようになることもありますが、根本的な不安や問題の解決にはなりません。結果的に再び不登校になる可能性が高まります。

❌ 「休ませたらクセになる」と言い聞かせる

休むこと=悪という価値観は、子どもにとってプレッシャーになります。休むことにも意味があり、その間に心のエネルギーを回復できる時間となることを、まずは理解してあげましょう。

❌ 兄弟姉妹と比較する

「お姉ちゃんはちゃんと行ってるのに」「同級生の〇〇君は頑張ってるよ」といった比較は、子どもの自己肯定感を大きく下げてしまいます。比較ではなく、その子自身の気持ちに寄り添うことが大切です。

❌ 親が不安に巻き込まれる

親が「このまま将来がダメになるのでは?」と過度に心配しすぎると、その不安が子どもにも伝染します。不安なときこそ、落ち着いて話を聞き、支える姿勢を持つことが重要です。

不登校は一時的な状況であり、決して「悪いこと」ではありません。親が冷静に受け止め、適切な支援や環境づくりを意識することで、子どもが自分らしく立ち直るきっかけを作ることができます。

今日からできる!家庭での心のケア7選

子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、すぐに解決策を見つけるのは難しいものです。しかし、家庭が「安心できる場所」であり続けることで、子どもは自分を取り戻すことができます。

ここでは、親ができる具体的な心のケアの方法を7つ紹介します。すべて特別な準備や費用は不要。今日から実践できることばかりです。

① 朝の声かけを工夫する

「行きなさい」ではなく「今日はどんな気分?」と子どもの気持ちに寄り添った言葉を使うことで、安心感を与えられます。「行かなくてもいいよ」と言い切るのではなく、選択肢を持たせる言い方が効果的です。

② 子どもの話に耳を傾ける

アドバイスや意見をすぐに伝えるのではなく、まずは黙って話を聞く「傾聴」の姿勢が大切です。否定や評価をせず、「うん、そうなんだ」「それはつらかったね」と共感するだけで、子どもは安心します。

③ 無理にスケジュールを詰め込まない

学校を休んでいる間、家庭での時間割や勉強を無理に課すと、かえってプレッシャーになります。まずは「何もしない時間」も尊重し、心のエネルギー回復を優先しましょう。

④ 好きなことをする時間を確保する

子どもが安心して没頭できる遊びや趣味の時間を持つことは、自己肯定感を高める手助けになります。ゲームや動画でも、内容や時間を一緒に考えれば有意義な時間になります。

⑤ 一緒に体を動かす

散歩やラジオ体操など、親子で軽く体を動かすことは心身のリズムを整えるのに役立ちます。日光を浴びることも、気持ちの安定に良い効果があります。

⑥ スキンシップを大切にする

小さな子どもには特に効果的。抱っこ、手をつなぐ、背中をなでるなどのスキンシップは、安心感と自己肯定感を育てる基礎になります。

⑦ 親も自分をいたわる

親自身が疲れていたり、感情的になっていたりすると、子どもはさらに不安になります。ときには周囲のサポートを借りながら、自分を大切にする時間を持つことも、子どもを守るために大切です。

心のケアに正解はありませんが、「親が味方でいる」ことが、子どもにとって最も安心できる土台になります。焦らず、少しずつで大丈夫です。

学校との関係|先生とどう連携をとるか

子どもが学校に行きづらくなったとき、家庭だけで抱え込むのではなく、学校と連携を取ることが重要です。特に担任の先生やスクールカウンセラー、養護教諭は、子どもの学校生活を支える大切なパートナーとなります。

📞 担任の先生への連絡はこまめに

「休ませることが決まってから」ではなく、「最近少し様子が気になる」と思った時点で担任の先生に相談しておくと、状況に応じた柔軟な対応が受けやすくなります。

連絡手段は電話・連絡帳・学校訪問などがあり、できる限り状況や家庭での様子を共有しましょう。「今朝は起きられなかったが、本人は行きたい気持ちもあるようです」など、具体的な表現が伝わりやすくなります。

💬 養護教諭・スクールカウンセラーを頼る

養護教諭(保健室の先生)やスクールカウンセラーは、子どもにとって「教室以外の安心できる居場所」になり得ます。保健室登校や短時間登校のステップにも活用できるので、学校側に希望を伝えてみましょう。

スクールカウンセラーとの面談は、保護者も一緒に受けられる場合があります。子どもの状況を整理するのにも役立ちますし、第三者の視点からの助言は、親にとっても安心材料になります。

📘 段階的な登校の提案を受け入れる

すぐに通常通り登校するのが難しい場合、学校から「段階的な登校(短時間登校、週1日登校など)」の提案を受けることがあります。これを拒否せず、本人のペースに合わせて活用することが、再登校への第一歩になります。

例:
・午前中の1時間だけ登校し、保健室で過ごす
・週に1回、先生と一緒に登校する練習をする
・教室には行かず、支援教室や空き教室で学ぶ

大切なのは、「学校に戻ることがゴール」ではなく、「安心して過ごせる時間を少しずつ増やすこと」です。親と学校がチームとなり、子どもを支える姿勢が求められます。

第三者のサポート|相談できる機関と支援制度

家庭や学校だけで不登校の悩みを抱え込むのは非常に負担が大きく、親子ともに消耗してしまいます。そんなときに頼れるのが、公的機関や地域の支援団体です。

全国には、不登校や学校生活に関する悩みを聞いてくれる電話相談窓口、訪問支援、フリースクールなど、さまざまな支援が整いつつあります。以下に、代表的な支援機関をまとめました。

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機関名主な支援内容連絡先・URL
24時間子供SOSダイヤル全国どこからでも利用可能な電話相談(子ども・保護者両方可)📞 0120-0-78310(なやみいおう)
教育支援センター(適応指導教室)学校に行けない子どもの学びや居場所支援。通所型支援お住まいの市区町村教育委員会に要確認
地域の子ども家庭支援センター家庭訪問・育児相談・不登校相談など自治体公式サイトにて案内あり
NPO法人やフリースクール子どもの自主性を尊重した学び・居場所の提供例:全国フリースクールネットワーク https://www.freeschoolnetwork.jp/
スクールカウンセラー学校内外での心理的支援。面談予約が必要な場合も学校経由または市町村教育委員会へ相談

「誰かに話す」ことは、問題の整理や気持ちの切り替えにも大きく役立ちます。自分たちだけでなんとかしようとせず、周囲のリソースを積極的に活用していきましょう。

また、お住まいの地域によっては、通所支援に対する補助制度や教育費負担軽減の施策もありますので、自治体サイトや窓口で確認してみてください。

🏙️ 参考:不登校支援が充実している自治体の例

以下の自治体では、不登校支援や教育支援センター、フリースクールとの連携が特に充実しています。引越しや移住を考える際の判断材料にもなるでしょう。

自治体名主な取り組み公式リンク
東京都杉並区「さざんかステップアップ教室」による不登校児童生徒への支援 「ふれあいフレンド」事業での学生相談員派遣 「高井戸チャレンジクラス(TCC)」による不登校対応校内分教室の設置杉並区 不登校相談・教育相談
神奈川県藤沢市学校教育相談センターによる不登校児童生徒への支援 相談支援教室での個別学習やカウンセリングの提供藤沢市 学校教育相談センター
兵庫県西宮市教育支援センター「あすなろ」による不登校児童生徒の支援 オンライン支援「あすなろオンライン」「あすなろとーく」の提供西宮市 教育支援センター「あすなろ」

これらの自治体では、学校以外の居場所や学びの選択肢を提供することで、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりを進めています。お住まいの地域での支援策を知ることも、家庭でできる大きなサポートの一つです。

不登校になった後の選択肢|フリースクールや通信制高校など

子どもが不登校になったとき、多くの保護者は「このままで大丈夫なのか」と強い不安を感じます。しかし、今の時代は「学校に行かない=将来が閉ざされる」という考え方は過去のものになりつつあります。

文部科学省も「多様な学び」を推進しており、学校に通わない子どもたちのための選択肢が全国に広がっています。ここでは、具体的な選択肢を紹介します。

① フリースクール

フリースクールは、子どもが自分のペースで学び、過ごせる場所です。教科学習だけでなく、工作・農作業・音楽・動物とのふれあいなど、五感を使った活動を取り入れているところも多くあります。

・出席扱いになるケースもあり(教育委員会との連携が必要)
・通所型、オンライン型の両方が存在
・利用には月額費用がかかる場合あり

② オルタナティブスクール

フリースクールに似ていますが、より独自の教育哲学(モンテッソーリ、シュタイナーなど)を取り入れている学校です。個性を尊重した環境で育つ子どもも増えています。

③ 通信制高校

中学生がそのまま高等学校に進学する際、不登校経験者に人気があるのが通信制高校です。登校日数を自分で調整でき、レポート提出やスクーリング(面接指導)を通じて高卒資格が取得できます。

・全国に公立・私立あわせて100校以上
・高卒資格+専門スキル(デザイン、ITなど)が学べる学校も増加中
・ネット学習や動画教材が中心の学校も

④ 高卒認定試験(旧・大検)

学校に通わずとも「高等学校卒業と同等の学力」を証明できる文科省の国家試験制度です。合格すれば大学・専門学校の受験資格が得られます。

⑤ 就労支援・社会参加支援プログラム

中高年齢期の不登校やひきこもりの場合は、自治体やNPOが提供する「居場所事業」「就労準備支援」「訪問支援」などが役立ちます。

不登校=終わり、ではなく、今は「本人に合った学びや社会との接点」を選び取る時代です。子ども自身が安心して挑戦できる選択肢を、焦らず一緒に見つけていきましょう。

まとめ|親が一番大切にしたいスタンス

子どもが不登校になると、親としては「どうしたら元に戻るのか」「勉強は遅れないか」「将来はどうなるのか」と、不安や焦りでいっぱいになることもあるでしょう。

しかし、子どもが今求めているのは、正解を示してくれる“先生”ではなく、ただ静かに寄り添ってくれる“味方”です。

親ができる、たったひとつのこと

子どもが「ここなら大丈夫」と思える居場所を、家庭に作ってあげること。

それは特別な環境や完璧な言葉ではなく、「何もできなくても、いてくれるだけで安心できる」そんな親の存在そのものです。

時間がかかっても、道は開ける

不登校は一時的な状態であり、回復や変化のスピードは子どもによって異なります。無理に急がせることなく、本人のペースに寄り添っていくことが、長い目で見てもっとも確かな支援です。

不登校をきっかけに、「子どもとの関係が深まった」「自分自身の子育てを見つめ直すきっかけになった」と語る保護者も少なくありません。

今はまだ先が見えなくても、子どもの力を信じて、今日できる小さな一歩を大切にしていきましょう。

そして必要であれば、教育費や生活費、今後の家計設計についても無理のない範囲で専門家に相談し、「親の安心」も少しずつ整えていくことが、家族全体の支えになります。

📌 不登校経験後の進路や教育費が不安な方は、学資保険などを含む家計全体の相談もおすすめです。
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出典・参考リンク一覧

※各リンクは2025年5月時点の公開状況に基づき確認済みです。今後変更の可能性があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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