夫婦で生命保険を考えるとき、「死亡保障はいくら必要なのか」と悩む人は多くいます。
必要な保障額は一律ではなく、世帯の働き方や子どもの有無、家計の状況によって大きく変わります。
例えば、共働き夫婦と専業主婦(主夫)家庭では、万一のときに必要になるお金の内容も金額も異なります。
そのため、平均額だけで判断するのではなく、世帯の状況に合わせて考えることが大切です。
この記事では、夫婦の死亡保障を考えるときの基本的な考え方と、世帯ごとの必要保障額の目安について解説します。
ただし、死亡保障だけでなく医療保険や貯蓄型保険なども含めて夫婦の保険全体を考えることが重要です。

夫婦の死亡保障を考えるときの基
夫婦の死亡保障は、「どちらかが亡くなった場合に家計にどれくらい影響があるか」を基準に考えます。
主に整理するポイントは次の3つです。
・残された家族の生活費
・子どもの教育費
・住宅費(家賃・住宅ローン)
これらの支出から、遺族年金や貯蓄などで補える金額を差し引いたものが、生命保険で備える死亡保障の目安になります。
死亡保障の考え方は世帯の働き方で変わる
夫婦の死亡保障は、働き方によって考え方が変わります。
| 世帯タイプ | 保障の考え方 |
|---|---|
| 共働き夫婦 | それぞれに一定の死亡保障を準備 |
| 専業主婦(主夫)家庭 | 主な収入を担う側の保障を厚く |
| 子どもがいる家庭 | 教育費を含めた保障が必要 |
| 子どもがいない夫婦 | 葬儀費用や生活費中心 |
このように、夫婦の役割や家族構成によって必要な死亡保障は変わります。


子どもがいる夫婦の死亡保障の考え方
子どもがいる家庭では、死亡保障の中でも特に教育費を意識する必要があります。
文部科学省の調査では、幼稚園から大学までの教育費は次のような目安になっています。
| 進学コース | 教育費の目安 |
|---|---|
| すべて公立 | 約800万円 |
| 高校まで公立+大学私立 | 約1,000万〜1,200万円 |
| すべて私立 | 約2,000万円以上 |
この教育費に加えて、生活費や住宅費も必要になるため、子どもがいる家庭では比較的大きな死亡保障を検討するケースが多くなります。
子どもがいない夫婦の死亡保障の考え方
子どもがいない夫婦の場合、必要な死亡保障は比較的シンプルになります。
主に考える費用は次のようなものです。
・葬儀費用
・一定期間の生活費
・住宅ローン残債(団信がない場合)
すでに共働きで安定した収入がある場合は、必要な死亡保障はそれほど大きくならないケースもあります。
遺族年金も死亡保障を考えるときの重要なポイント
死亡保障を考えるときは、公的制度である遺族年金も確認しておく必要があります。
会社員や公務員の場合、配偶者や子どもがいると遺族基礎年金や遺族厚生年金を受け取れる可能性があります。
例えば、子どもがいる家庭では、年間100万円以上の遺族年金が支給されるケースもあります。
このような公的保障を踏まえて、不足する部分を生命保険で補うという考え方が基本です。
夫婦の死亡保障の目安を簡単に計算する方法
死亡保障の目安は、次のような流れで考えると整理しやすくなります。
- 将来必要になる支出を整理する
- 公的保障(遺族年金など)を確認する
- 貯蓄などで補える金額を差し引く
基本的な考え方は次の式です。
必要保障額 = 将来必要になる支出 − 遺族年金 − 貯蓄
例えば次のようなケースを考えてみます。
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 将来の生活費・教育費 | 3,000万円 |
| 遺族年金 | 1,200万円 |
| 貯蓄 | 500万円 |
| 必要保障額 | 約1,300万円 |
このように、必要な支出から公的保障と貯蓄を差し引くことで、死亡保障の目安を考えることができます。
夫婦の死亡保障を考えるときの3つのポイント
夫婦の死亡保障を考えるときは、次の3つを整理すると考えやすくなります。
- 世帯の収入構造(共働きか専業か)
- 子どもの有無と教育費
- 公的保障(遺族年金)
この3つをもとに、万一のときに必要なお金を整理すると、必要保障額のイメージが見えてきます。
参考資料
厚生労働省「遺族年金制度」
文部科学省「子供の学習費調査」
生命保険文化センター「生活保障に関する調査」

武田 吉広(タケダ ヨシヒロ)
ファイナンシャルプランナー
毎月定期的に実施しているセミナーが各地で大好評。
国内生命保険会社で支店長などを20年間勤めた経験を活かし、教育・老後などの人生における「お金の問題」をお客様に寄り添って解決していく。
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