共働き夫婦の場合、「どちらも収入があるから生命保険はあまり必要ないのでは?」と考える人もいます。一方で、どちらかに万が一のことがあった場合、家計への影響が大きくなるケースもあります。
共働き世帯では、夫婦それぞれの収入や家計の分担によって必要な保障額が変わります。そのため、一律の金額ではなく「家庭の状況に合わせた必要保障額」を考えることが重要です。
この記事では、共働き夫婦の生命保険について、夫婦それぞれにどれくらいの死亡保障が必要なのか、考え方の目安をわかりやすく解説します。


共働き夫婦は生命保険の必要保障額の考え方が変わる
共働き夫婦の場合、片方の収入だけに依存している家庭と比べて、必要保障額の考え方が変わります。
たとえば、どちらかが亡くなった場合でも、もう一方の収入がある程度残るため、必要な保障額が少なくなるケースもあります。一方で、住宅ローンや子どもの教育費など、固定費が多い家庭では十分な保障が必要になることもあります。
共働き夫婦の死亡保障を考えるときは、次のようなポイントを確認することが大切です。
・世帯収入に占める夫婦それぞれの割合
・子どもの有無
・住宅ローンの有無
・配偶者の働き方(フルタイム・時短など)
これらによって必要保障額は大きく変わります。
共働き夫婦の生命保険はいくら必要?基本的な考え方
必要保障額の基本的な考え方は、次の式で整理できます。
必要保障額 = 将来必要なお金 − 遺族年金や貯蓄などでまかなえるお金
生命保険の死亡保障を考えるときは、「夫婦全体でどれくらいの保障が必要か」を整理することも重要です。

将来必要なお金の例
・生活費
・子どもの教育費
・住宅費
・葬儀費用など
一方で、次のようなお金は保障で準備しなくてもよい場合があります。
・遺族年金
・配偶者の収入
・すでにある貯蓄
共働き夫婦の場合、配偶者の収入があるため、専業主婦世帯より必要保障額が小さくなるケースも多いとされています。
共働き夫婦の必要保障額の目安
共働き世帯では、夫婦それぞれがどの程度の収入を担っているかが重要です。目安としては「亡くなった人の収入の何年分が必要か」という考え方がよく使われます。
以下は一般的な目安です。
| 家庭の状況 | 夫の死亡保障の目安 | 妻の死亡保障の目安 |
|---|---|---|
| 子どもなし共働き | 500万〜1,500万円程度 | 300万〜1,000万円程度 |
| 子どもあり共働き | 2,000万〜4,000万円程度 | 1,000万〜3,000万円程度 |
| 住宅ローンあり | 団体信用生命保険の有無で変動 | 団体信用生命保険の有無で変動 |
これはあくまで目安であり、世帯収入や貯蓄状況によって必要保障額は変わります。
共働き夫婦で必要保障額が大きくなるケース
共働きでも、次のような場合は死亡保障が大きくなることがあります。
子どもが小さい
子どもが小さい場合、教育費や生活費が長期間必要になるため、保障額が大きくなる傾向があります。
子どもが生まれると家計の支出構造が変わるため、生命保険を見直す家庭も多くなります。
子どもが生まれたときの保険見直しについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

収入差が大きい
夫婦の収入差が大きい場合、収入の多い方が亡くなったときの家計への影響が大きくなります。
住宅ローンがある
団体信用生命保険でカバーされない部分がある場合、住宅費の負担が残る可能性があります。
このような状況では、夫婦それぞれの保障額をしっかり設計することが大切です。
共働き夫婦で必要保障額が小さくなるケース
一方で、次のような家庭では必要保障額が比較的小さくなることもあります。
子どもがいない
生活費が比較的コンパクトなため、大きな死亡保障が必要ない場合があります。
共働きで収入が近い
どちらかが亡くなっても、もう一方の収入で生活を維持できる可能性があります。
貯蓄が十分にある
生活費の数年分の貯蓄がある場合、保険で準備する金額を減らすことができます。
共働き夫婦は「夫婦それぞれ」で保障を考えることが大切
共働き夫婦の場合、「一家の大黒柱だけが大きな保障に入る」という考え方だけでは、家計のリスクに対応できないことがあります。
どちらも収入を支えている家庭では、夫婦それぞれに一定の死亡保障を持つことで、万が一のときの家計への影響を抑えることができます。
また、ライフステージによって必要保障額は変わります。子どもが生まれたときや住宅ローンを組んだときなどは、生命保険の見直しを検討するタイミングといえるでしょう。
共働き夫婦の必要保障額は、家計やライフステージによって変わります。
夫婦全体でどの程度の生命保険が必要なのかを知りたい方は、次の記事も参考にしてください。

参考資料
厚生労働省「人口動態統計」
生命保険文化センター「生活保障に関する調査」
金融庁「ライフプランニングと資産形成」

武田 吉広(タケダ ヨシヒロ)
ファイナンシャルプランナー
毎月定期的に実施しているセミナーが各地で大好評。
国内生命保険会社で支店長などを20年間勤めた経験を活かし、教育・老後などの人生における「お金の問題」をお客様に寄り添って解決していく。
アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー
